新しい生地を探すときは、純粋に芸術的な基準に基づいて選びます。商業的な制約（コスト、入手性など）は後回しにします。美しい生地で作られた服だけを提供したいからです。
しかし同時に、もう一つの制約、いわば関連性の制約も考慮しなければなりません。つまり、私たちの服は、スタイル、カット、そして色において、現代の男性にも合うものでなければならないということです。特に、男性はブルーとグレーを基調とした服装をせざるを得ないのは分かっています。
だからこそ、私は常にこうした色の美しい生地を探し求めているのです。
特にグレーはニュートラルで地味な色になりがちなので、なかなか難しいですね。でも、Frize Sweatshirtのフリースを見た瞬間、グレーでありながら非常に明るくコントラストが強かったので、美しい作品が作れるとすぐに分かりました。なぜそうなるのか、これからご説明したいと思います。
近くで見ると、スウェットフリーズはグレーの背景にエクリュ色の小さな斑点が格子縞のように並んでいます。グレーとエクリュ色の2色が近いので、混ざり合って3つ目の、より淡い色合いになるのではないかと思うかもしれません。確かに遠くから見るとその通りです。しかし、近くで見るとそうではありません。光学の法則により、2つの色合いを並べると、目にはそれらが可能な限り異なるように見えるからです。グレーはよりグレーっぽく、エクリュはよりエクリュっぽく、それぞれの色のコントラストと明るさが増しています。
色彩の並置によって生まれるこの高揚感は、現実のものではなく、単なる印象に過ぎません。しかし、この印象は、色彩の装飾性と壮麗さによって私たちの感性に訴えかけます。スーラやシニャックといったポスト印象派の画家たちは、色彩を混ぜ合わせることなく小さな点に並置すると、より濃密で美しい色彩が生まれるというこの特異性に気づき、彼らの世界観をより良く表現するために、分割主義や点描画法を考案しました。
Frize スウェットシャツは、まもなく当社の Web サイトで予約注文できるようになります。
高価すぎない、優れた素材。
ベンジャミン
